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Dress code black tie Eton

Dress Code: Black Tie

Style Guide

By: Ludvig
7 min

古くからブラックタイの装いは品格とエレガンスを表現してきました。ルーツとなる19世紀から進化を続け、特別なイベントや集まりにおける洗練された正装の象徴として広まりました。男性のブラックタイ・ルックの歴史を辿っていくと、このドレスコードがどのように生まれ、また年月をかけてどのように美しくに進化を遂げてきたのか、興味深い道のりが明らかになってきました。

ブラックタイの装いの歴史

1860年代の魅力的な時代に戻って、ドレスコードの歴史を掘り下げながらそのルーツを辿ってみましょう。その時代、バーティの愛称で親しまれたプリンス・オブ・ウェールズは後世まで続く紳士服を探し求めていました。王室の隠れ家であるサンドリンガムのリラックスした集まりで着用できる新たな服を求め、バーティは著名なサヴィル・ロウの仕立て屋とコラボレーションをしました。彼らのパートナーシップによるクリエイティブにより、丈を短くしたコートや従来の燕尾服のデザインとは一線を画すような驚くべき革新が生まれました。この革新的なクリエーションは後にディナージャケットとして名付けられ、それは現代の象徴的なブラックではなく印象的なダークブルーカラーで登場しました。

そしてこのストーリーは大西洋を越えてアメリカへと渡り、この変貌を遂げた服が後にタキシードという明確な呼び名へと変化していきました。この興味深い進化はニューヨーク郊外で開催されたタキシードクラブを中心に外へと広がっていきました。この高級クラブは英国王と同じサヴィル・ロウの仕立て屋に通う上流階級のメンバーで構成されており、インスピレーションのるつぼとなりました。ロンドンのサヴィル・ロウは世界を旅する国際人に人気となり、常連客たちはイギリスの洗練性とアメリカのスタイルを上品に融合したこのディナージャケットをアメリカに持ち帰るようになりました。このようにして文化の交流とファッションの革新を体現したタキシードが生まれ、ファッション史に永遠に名を残すようになりました。

black tie dress code model

The history of black tie attire

To delve into the origins of black-tie attire, let's travel back to the mid-19th century. At that time, dressing for a black tie event involved a tailcoat, vest, high-waisted trousers, a white shirt, and was completed with a cravat – the early version of our modern tie and bowtie. In the 1860s, the then Prince of Wales, who went on to become King Edward VII of the United Kingdom, approached his Savile Row tailor with the desire to create a less formal outfit for a relaxed gathering at Sandringham, one of the British monarchy’s country houses.

This collaboration between prince and tailor led to a modification of the tailcoat, ironically enough, by removing the tails and cutting the coat from a dark blue cloth instead of the traditional black. This moment in fashion history is seen by many as the advent of the dinner jacket. Some say the look took inspiration from velvet smoking jackets, which were popular with gentlemen of the English upper classes, worn to protect suits from cigar smoke.

In the early days, the dinner jacket found its place at home or in private clubs, remaining more appropriate for informal occasions. The more formal White Tie dress code was still the go-to for grand events. However, a shift occurred later, courtesy of another British royal, Prince David. The young prince later became King Edward VIII, only to abdicate the throne in the name of love shortly thereafter. As well as being known for his short and turbulent reign, he was something of a fashion influencer, and it is King Edward VIII we must thank for many modern style conventions.

In the 1920s and 1930s, the boldly sported the dinner jacket at formal gatherings, breaking away from the prevailing trend for tails. His fashion influence played a pivotal role in popularizing the dinner jacket as a credible alternative to white tie attire. By the late 1930s, the dinner jacket had become firmly established as preferred formal wear in royal circles.

In the UK, this attire is known as a dinner jacket, but the more commonly used term in the USA is Tuxedo. The origin of the transatlantic name shift can be linked back to the prestigious Tuxedo Club located just outside New York. There are two versions of the story, but the widely accepted version goes back to the 1860s and the connection between a few Tuxedo Club members who shared the same Savile Row tailor as British royalty. It's believed that these gentlemen introduced the new formal style to the USA, where it gained popularity at the club, eventually adopting the Tuxedo name and spreading onwards across the country.

model in black tie with shirt and bowtie

男性のためのクラシックなブラックタイの装い

ブラックタイを使用したスタンダードな装いのドレスコードは次のようなアイテムで構成されます:ブラック/ダークブルーのタキシード、ホワイトタキシードシャツ、ブラックシルクボウタイ、カマーバンドもしくはウエストコート、パテントシューズそしてホワイトのポケットスクエア。

タキシード

ブラックタイのドレスコードに合わせる際は、シルク製のラペルが特徴のブラック/ダークブルーのタキシードを選びましょう。タキシードはジャケットとパンツに同じ生地を使用し、シルク仕上げのラペルやパンツの両サイドを飾る側章(ガロン)と呼ばれる繊細なシルクの縁取りがあるのが特徴です。
ディナージャケットにはさまざまなスタイルがありますが、ショールカラーのものは最も一般的に普及しており、トラディショナルなシングルボタンを採用していることが基本です。さらにピークドラペルやダブルブレストなど、ディナージャケットにはさまざまな種類があります。

ブラック/ダークブルータキシードが主流である一方で、ホワイトディナージャケットについてはさまざまな議論が飛び交っています。ある人は限られた場所でしか着用できないと言い、ある人はあらゆるシーンで活躍するという意見もあります。シルクの縁取りが施されたスタンダードなブラックタキシードパンツにホワイトタキシードジャケットを合わせてみてはいかがでしょうか。

model in white tuxedo and shirt

タキシードシャツ

洗練された装いを完成させるには、ふさわしいシャツを選ぶことから始まります。
定番のタキシードシャツには典型的なホワイトを。プリーツやピケブレストのビブからウィングチップやレギュラーカッタウェイといったさまざまな襟のオプションまで、多様なスタイルから選ぶことができます。これらのシャツは一貫してダブルフレンチカフスを採用しており、カフリンクスで固定します。

通常はブラックの取り外し可能なスタッズを使用します。クラシックなタキシードシャツは隠しボタン付きのプラケットやレギュラーボタンが採用されています。

洗練された典型的な人気のタキシードシャツは胸のプリーツ、取り外し可能なブラックスタッズ、フレンチカフスやウィングカラーが特徴です。どのシャツを選択するかによって全体のスタイルのトーンが決まります。

こちらではEtonのタキシードシャツのフルラインナップをご覧いただけます。

model with tuxedo shirt and bowtie
model in black tie outfit

ブラックタイ・クリエイティブ

ブラックタイ・クリエイティブはクラシックなドレスコードにモダンな要素を加え、装いに自分らしい表現を入れ込みます。このバリエーションは解釈に幅があり、ユニークなスタイルに仕上げることができます。注目すべき点はタキシードの色や生地で自由に試すことができることです。シルクで縁取りされたサイドディテールが施されたトラディショナルなブラック/ダークブルーパンツを残し、 色の違うのジャケット - 例えば深いバーガンディーや豊かなグリーンの豪華なベルベットのタキシードジャケットを合わせたイメージをしてみてください。

大胆な色使いのタキシードが好みではなかったら、アクセサリーでアクセントをつけることも良いでしょう。ブラックのボウタイは定番の選択肢として残しつつ、個性のある色やパターンのボウタイも試してみてはいかがでしょうか。同じように、カマーバンドもメリハリをつけるアイテムとなります。ポケットスクエアや個性的な靴下でポップな色をたして楽しんでみましょう。他にも、以前クリスマスにもらったユニークのカフリンクスを登場させてみてはいかがでしょうか。

女性の皆さん、このドレスコードは個性という自分らしさを表現しています。男性同様、大胆な色味や柄を自由に取り入れてみてください。ブラックタイ・クリエイティブはイベントの目的に合わせながら、自分らしいスタイルを表現するために役立つでしょう。

ブラックタイの装いをさまざまなシーンに

エレガントな雰囲気のお祝いやチャリティイベントからクラシックなタキシードが活躍するオペラやシアタープレミアまで、ブラックタイのはそれぞれの場面で堂々とした相応しい装いが求められます。ナイトウェディング、特に盛大なパーティーではお祝いの席に相応しい完璧な装いが演出できる上品なブラックタイが最適です。仕事の会食、プライベートな集まり、また受賞セレモニーなど、ブラックタイのルックはその存在感を一段と引き立たせてくれるでしょう。ハイエンドなパーティーや特別な夜の集まりには気取りのない上質なブラックタイの装いがおすすめです。そして、年末年始のお祝いには定番のスタイルで新しい一年を迎え、ブラックタイの伝統を取り入れて忘れられない一夜を過ごしましょう。どのイベントでも、設定されたドレスコードを守ることは敬意を示すだけでなく、その場の雰囲気や上品さに溶け込むことができる秘訣であることを覚えておきましょう。ブラックタイを着用するイベントは特別な場面の印象がありますが、タキシードを持っていれば、ライフスタイルにおけるあらゆるシーンで活用し、その場の品格を更に上げることができます。

ワードローブにこのタイムレスなアイテムを持っていたら、想定されている機会以外にも是非着用してみてください。仲間とのディナーパーティー、人生の節目の誕生日のお祝い、ロマンティックな夜のお出かけなど、さまざまなシーンに洗練された上品さをプラスすればもっと思い出深いものになるでしょう。タキシードは、あなたが望めばいつでも特別なひと時を演出できる万能なアイテムです。盛大なお祝いにも、落ち着いた雰囲気のデートにも、タキシードを着用して人生に特別な体験を。